1-2 スタイルをつくろう
 「よい架鉄」の条件は「スタイル」です。 
 できのいい架空鉄道は、独自のスタイルを持っています。架鉄ページの本質は「空想の鉄道を表現しよう」ですから、基本的にはどんな架空鉄道も目指すものはそれほど大差ありません。ではどんな点が差になるかといえば、作者のスタイルにほかならないわけです。  

 スタイルという切り口にはいろいろあります。たとえば車両を中心としたページ、路線の形成史を中心としたページというふうに、ジャンルによって切り分けることもできましょう。 
 他にも「企業の公式ページを模したもの」「ある利用者がファンサイトを作ったとして構成したもの」「鉄道雑誌風の研究ページ」という、表現技法によっても切り分けられます。 
 1-1で作った架鉄には、おそらくスタイルは組み込まれていないことと思います。ここで自分のスタイルを決めてみましょう。  

(1)なにを表現したいのか  
 ここでは、あなたが読者に見せたいものは何かと決定します。「全部」という見解もそれはそれでアリですが、いっぺんに全部はできません。その場合は、表現したい順番を考えてください。  
 たとえば車両を見せたいのであれば、それにあったスタイルを考えましょう。車両のイラストは必要でしょうか。内装の画像も、インテリアにこだわる架鉄なら欲しいですね。  
 路線形成史であれば、時間軸の流れに沿って鉄道の推移を作らなくてはなりません。年表を記す一方で、読者にここはぜひ伝えたい、というトピック的なコンテンツもあるといいですね。また、実物から資料を引っ張ってくるのも効果的かもしれません。  
 ダイヤ中心。コレもなかなかおもしろいと思います。しかしスタイルを極めるなら、ただ時刻表をでんと置くだけでは物足りないと思いませんか? そのダイヤを著した意図、ポリシー、哲学、そして沿線風景まで語ると深みが出そうですね。  
 このほかにもさまざまな表現項目があります。とにもかくにも、まずは自分が読者になにを伝えたいのか、そしてそれを表現するにはどんな素材が必要かを考えましょう。  
 Web製作は料理といっしょです。この段階ではまず、自分の作りたい料理を考えて、それにあわせて必要な材料を調達することが必要です。  

(2)どんな風に見せるのか  
 ここでは料理で言うところの「調理法」を考えます。  
 あなたが(1)で決めた表現したいものは、どのような形で表現すると読者が「おいしい」といってくれるかをここで検討するわけです。  
 たとえば、車両を詳細に、現行車両から歴代車両まで表現してみようと考えるのであれば、単にスペックを並べるよりも、鉄道雑誌のように入線時期から改造履歴、そして異端車の存在といったようなことを文章でつづるとおもしろいかもしれません。一方で、いろいろなイラストにキャプション程度の文章を書いた「○○電鉄見たまま情報」なんてコンテンツも、意外性があっておもしろいし、全体に矛盾が出ても「見たまま情報だから」ということである程度は見逃してもらえるメリットもあります。全体にわたって矛盾のないページなんてまず作れません。自分の脳みそを過大評価するもんじゃないです。  
 他にもいろいろ表現技法はあります。既存の架鉄ページや書籍、テレビ番組でもかまいません。いろいろな表現者を参考に、自分にあった表現技法をここで見つけてください。  
 (1)と(2)がしっかりすれば、それはあなたのスタイルになります。スタイルがはっきりするとWebサイトは自然と整理され、よいものになっていきます。  

 ここまでで料理するもの、調理法がここで確定したので、あとはどんな材料を用意するかを考えます。具体的には相手にものを伝える手段、文章や画像、表組みや音などです。
 

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